虚空




綺麗な円を描いて旋回。
足元には砂の孤城。

この手に手錠はなく、足かせも鎖もついていない。
あるのはただ両の腕に生えた真っ白な翼と
穴のあいた軽い骨、
思考回路を切除された さらに軽い頭。

たとえ落ちても頭を打つことはなく、
何も怖いものなどない。
くるくる回った。もう何も考えずに。
足元の砂の城を一人占め。
そこには雑踏もなく。
僕は王で、全ては僕のもの。
この快感。

そして僕がそらになるころ、
からになった頭は初めて知ったのだ。
もともと重さなんて期待されちゃいなかった。