お魚は水の中。
今日も軽やい夢を見る。



夢夜-MUYA- 第三話:7月カナリヤ




小鳥がさえずるように
夢金魚は朝をはみ、
あぶくを吐き出して言うのです。
「こんなはずではなかった」

この赤い塊が 何故に私を捉えて離さないのか、
思い始めるときりがないのです。
私は彼らのエサなのでしょうか。
それともただのヒトなのでしょうか。
藻なのでしょうか、水槽なのでしょうか。

私は鳥籠を持って階段を下りていくたびに
彼らの故郷を思うのです。
お水にお帰り、と 思ってしまうのです。





イラスト