ひもの切れた風船は戻ってはきたけれど、
しぼんで原型をとどめていなかった。
ゆがんだ、いびつな、わたしたちのシアワセ。

望んだのは、そんなものだった?

今日も街は何もなかったかのようなかお。
わたしもそんなさっかくをして、「いつか」、
穴のあいたゴム玉とか、割れた砂時計とか、
そういったがらくたを全部このおもちゃ箱に放り込んで、
自分でふたをしてしまうんだろう。

< >